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バーンスタイン・ミサ ひとことコメント[2](山田治生)

山田治生

●シアターピースについて

バーンスタインの「ミサ」には、「歌手、奏者、ダンサーのためのシアターピース」という副題がついている。「シアターピース」は直訳すると「劇場作品」。その素っ気ない表現に、オペラやミュージカルという枠組みを越えた音楽パフォーマンスという意味が込められているように思われる。そして、音楽だけではない、演劇や舞踊や文学や美術などあらゆる分野を統合した総合芸術への意志も感じられる。また、ステージだけでなく、劇場空間全体を使った作品という意味もあるに違いない。

「シアターピース」という言葉を先駆的に使ったのはジョン・ケージだろうか。1960年にケージは「シアターピース」という作品を書いている。柴田南雄が、合唱のためのシアターピース「追分節考」(1973)、「萬歳流し」(1974)、「北越戯譜」(1975)、「念佛踊り」(1976)、「宇宙について」(1979)を次々に書いていたのは1970年代の半ば。バーンスタインの「ミサ」が初演されたのが1971年だから、柴田はバーンスタインの影響を受けていたのかもしれない。

とにかく、「シアターピース」とは、CDで聴いたり、DVDで観たりする作品ではなく、ホールで体験するための作品であることは、確かである。

:「ミサ」のヴォーカル譜の表紙。 撮影:林喜代種(Published by Boosey & Hawkes/Cover Photo by Henry Grossman)

「ミサ」のヴォーカル譜の表紙。
撮影:林喜代種(Published by Boosey & Hawkes/Cover Photo by Henry Grossman)

★7/14(金)・15(土) バーンスタイン「ミサ」の公演情報はこちら

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