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4月7日 巨匠マリナー&アカデミー室内管弦楽団
~公演を楽しむために(曲目解説③)~
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92

4月7日の「サー・ネヴィル・マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団」で演奏される作品の解説を、公演に先立ち3回に分けてお届けするシリーズ。
3回目は、公演後半のプログラム、皆さんお馴染みのベートーヴェン「交響曲第7番」です。
筆者は音楽評論家の柴田克彦さんです。

ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92

ウィーン古典派の巨匠ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770−1827)屈指の人気交響曲。ワーグナーによる「舞踏の神化」の形容でも知られる。
交響曲第5番&第6番から3年、健康不安や失恋が重なっていたベートーヴェンは、1811年夏、ボヘミアの温泉地テープリッツに出かけて気力を回復し、この新たな交響曲に挑む。1812年5月にはほぼ完成。翌年初頭に修正された。公開初演は1813年12月ウィーン大学講堂における「戦争傷病兵のための慈善コンサート」。ナポレオン軍に対する戦勝ムードの中で行われた同公演で大成功を収め、生前最大のヒット交響曲となった。
交響曲1曲ごとに新たな試みを行ったベートーヴェンが、ここで打ち出したのは“リズムの徹底強調”。各楽章に固有のリズム・パターンが設けられ、カンタービレ(歌うこと)の共存までもが企図されている。純粋な緩徐楽章を欠くのも大きな特徴。そしてハイドン等の交響曲と同じ編成でもたらされる推進力に充ちた迫力と高揚感は、驚きというほかない。
第1楽章(ポーコ・ソステヌート─ヴィヴァーチェ)は、長めの序奏から、「ターン・タタン」の基本リズムに導かれて主部に入り、熱狂的な盛り上がりをみせる。第2楽章(アレグレット)は、「タータタ・ターター」のリズムが支配する、哀愁を帯びた楽章。「不滅のアレグレット」とも称される。第3楽章(プレスト)は、「タタタ・タタタ」を基本リズムとするスケルツォに、民謡風のトリオが2度挟まれる。第4楽章(アレグロ・コン・ブリオ)は、冒頭の「タンタタタン」などのリズムが、狂喜乱舞状態を創出する。
(音楽評論家・柴田克彦)

 
Sir Neville Marriner_PacificConcertManagement_151122(7)
漫画「のだめカンタービレ」で「千秋先輩」が指揮をして広く親しまれるようになったベートーヴェンの交響曲第7番。今年の大阪国際フェスティバルでは4月7日の「マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団」公演のほかに、6月26日の「山田和樹指揮バーミンガム市交響楽団」公演でも、この「ベートーヴェンの7番」が演奏されます。
同じイギリスの二つのオーケストラ。そして91歳の巨匠マリナーさんと、現在躍進中の37歳、山田和樹さん。二つの「7番」を聴き比べるのも面白いですね。

4月7日「マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団」の公演情報はこちらへ。

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