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4月7日 巨匠マリナー&アカデミー室内管弦楽団
~公演を楽しむために(曲目解説②)~
ヴォーン・ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲

4月7日の「サー・ネヴィル・マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団」公演で演奏される作品の解説を、公演に先立ち3回に分けてお届けするシリーズ。

2回目はイギリスの作曲家、ヴォーン・ウィリアムズの「トマス・タリスの主題による幻想曲」です
筆者は音楽評論家の柴田克彦さんです。

ヴォーン・ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲

イギリスの国民主義音楽を代表する作曲家ラルフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872−1958)が、1910年に書いた作品。有名な「グリーンスリーヴスによる幻想曲」と同系の曲であり、遅咲きの彼にとっては、38歳の年にようやく生まれた出世作でもある。なお同年に初演後、1913年と19年に改訂された。
タリス(1505頃−1585)は、チューダー王朝時代に活躍した、“イギリス教会音楽の父”と呼ばれる作曲家。ヴォーン・ウィリアムズは、「イギリス讃美歌集」を編纂した際に知ったタリスの旋律(カンタベリー大僧正のための作品)に惹かれ、そのフリギア旋法(ホ音を基音とした7音音階)の主題に基づく本作を作曲した。
大きな特徴は、弦楽四重奏と2つの弦楽合奏群から成る特殊な編成。しかも、第1合奏は通常の弦5部だが、第2合奏は弦4部各2人とコントラバス1人の9人で構成される。これが、古い時代の教会で会衆が交互に歌った「交唱」、あるいはオルガン的な効果を生み出し、各群の単奏、応答、全奏のミックスによって、デリケートな肌合いと神秘的な美しさが醸し出される。
曲は、全体にゆったりと進行。導入部に続いて「グリーンスリーヴス」に似たタリスの主題が呈示され、2つの弦楽群がこれを発展させた後、四重奏に移される。やがてヴィオラ独奏でタリスの主題から派生した副次主題が登場。主題の断片や変形が組み合わされながら、対位法的な展開を続け、荘重なクライマックスを形成後、静かに消えていく。
(音楽評論家・柴田克彦)

有名な「グリーンスリーヴスによる幻想曲」の作曲家として知られるヴォーン・ウィリアムズが、16世紀のイギリスの作曲家トマス・タリスの旋律をもとに作曲した作品です。静かなイギリスの田園風景が思い浮かぶような、美しい音楽。英国紳士マリナーさんならではの、端正な演奏をじっくりと聴いてみたいですね。
Sir Neville Marriner_PacificConcertManagement_151125(2)
4月7日「マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団」の公演情報はこちらへ。

【どんな音楽か知りたい方へ】
この「トマス・タリスの主題による幻想曲」の音楽をyoutubeで聴くことができます。
演奏は、マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団です。

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